ふしぎな宝ゲタ

发表时间:2018-06-14内容来源:VOA英语学习网

むかしむかし、あるところに、さすけという男が、おかあさんと二人でくらしていました。 ある日、おかあさんが重い病気になりましたが、医者にかかりたくてもお金がありません。

(このままでは、おかあさんが死んでしまう。お金持ちのごんぞうおじさんに、お金をかりよう)

と、さすけは出かけていきました。

ごんぞうおじさんは、

「金をかせというのか? それなら、おらの家のひろい畑を、一日でたがやすんだ!」

と、どなりました。

さすけは早くお金をもらって、おかあさんを助けようとがんばり、一日で畑をたがやしました。

でも、ごんぞうおじさんは、

「まだ金はかせん。大おけに水をいっぱい入れろ!」

と、またどなりました。

つぎの日、さすけは水をはこびました。

ところが、おけには小さな穴があけてあって、いくらはこんでもいっぱいになりません。

「なまけ者! 金はかせん、帰れっ!」

さすけは追い返されました。

トボトボ歩いていくと、とあるお宮の前にきました。

(おなかがへったなあ。もう歩けない。どうしたらいいんだろう)

さすけは、ウトウトと、いねむりをしてしまいました。

カラーン カラーン カラーン カラーン 

ゆめの中でしょうか。

ゲタの音が近づいてきます。

あらわれたのは、やさしい顔のおじいさんでした。

「母親思いのさすけよ。おまえに一本のはのゲタをさずけよう。このゲタをはいてころぶと、そのたびに小判が出る。だが、ころぶたびに背が低うなる。やたらと、ころぶではないぞ」

「は、は、はい。ありがとうございます」

おじいさんのすがたは、パッと消えてしまいました。

「ありゃ? 夢か? でも、ほんとうにゲタがあるぞ」

さすけは、おっかなびっくり、ゲタをはいてみましたが、なにしろ一本はのゲタです。

立つか立たないうちに、スッテン!

「あっ、いてててえ」

と、いったとたん、チャリーン。

「ああ、小判だ!」

さすけは、大よろこびです。

その小判を持って、すぐに医者のところへいきました。

医者にみてもらったおかあさんは、みるみる元気になりました。

それで、あのゲタは大事にしまって、さすけは、おかあさんといっしょに、毎日よくはたらきました。

そこへ、ごんぞうおじさんが、さすけのようすを見にやってきました。

そっとのぞくと、ごちそうを食ベています。

「やいやい。このごちそうはどうした! ごちそうを買う金があるくせに、おらのところに金をかりに来たのか!」

「まあまあ、気をしずめてください。これには深いわけが」

さすけは、あのゲタの話をしました。

「なに、小判の出るゲタだと。こいつはいい。これは、びんぼう人のおまえたちより、金持ちのおらがもつべきだ。もらっていくぞ」

ごんぞうおじさんは、ゲタを持って帰っていきました。

家に帰ったごんぞうおじさんは、さっそく大きなふろしきを広げました。

そしてゲタをはいて、ふろしきの上にのると、

「へっヘっへ、まずは、ひところび」

と、言って、スッテンと、ころびました。

すると、小判がチャリリリーン。

「おおっ! 本物の小判じゃ!」

さあ、それからというもの、

♪ころんでころんで、小判がほしい。

♪チャリンコ、チャリンコ、小判がほしい。

ごんぞうおじさんは、夢中になってころびました。

「おおっ! 小判がだんだんでっかくなるぞ! おらよりでっかくなっていくぞ! おら、日本一の大金持ちじゃあー!」

ごんぞうおじさんは、ころぶたびに自分が小さくなっていくことに、ぜんぜん気づいていません。

そのころさすけは、ゲタをはいてころぶと、背が低くなることを言いわすれたのを思い出して、あわてて、ごんぞうおじさんに会いにいきました。

家に行ってみますと、しめきった家の中で、チャリーン、チャリーンと、音がします。

「おじさーん、おじさーん!」

と、呼んでみましたが、へんじがありません。

さすけは、とびらを力まかせにあけました。

すると、中から小判が、ジャラジャラと出てきます。

「うああっ! ごんぞうおじさん。どこだあー!」

ごんぞうおじさんは、山のようにつまれた小判のすみで、バッタのように小さくなっていました。

それでも、ころんでは起き、ころんでは起きして、小判を出しています。

そのうちに、とうとう小さな虫になって、どこかへ飛んでいってしまいました。

その後、さすけはごんぞうおじさんの家をひきとって、長者(ちょうじゃ)さまになり、おかあさんとしあわせに暮らしました。

よくばりすぎると、ろくなことがありませんね。

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